PRX-T33(マッサージピール)の購入は医療機関限定|偽物の見分け方・正規ルート・1本の使用量と原価計算を医師が解説

2026年9月30日 | 監修:Medixor編集部 | カテゴリ:ピーリング剤

PRX-T33(マッサージピール)を購入したいけれど、どこで買えば安全なのか。通販で見かける安い製品は本物なのか。1本で何回施術できて、原価はいくらになるのか。導入を考えるクリニックから、よくいただく質問です。

こんな方におすすめ
・マッサージピールを導入済み、またはこれから導入するクリニックの医師・看護師・経営者
・PRX-T33の購入ルートや偽物のリスクが気になっている方

この記事で解決できる悩み
・医療機関の正規ルートと、個人向け通販の違いがわかる
・偽物を避けるための確認ポイントがわかる
・1回の使用量と、4ml×5本で何回施術できるかの原価計算がわかる

結論から言うと、PRX-T33は医療機関で使うことを前提とした製剤で、購入は医師による正規ルートが原則です。そのうえで、保管と使用量を管理できるかどうかが、施術の品質と利益を左右します。

一般の方へ
PRX-T33は医師が施術に用いる製剤です。セルフ施術による化学熱傷などのリスクについては、マッサージピールの個人輸入に潜む4つのリスクをご覧ください。

1. PRX-T33(マッサージピール)とは|購入前に知っておきたい基本

1-1. WiQo社(イタリア)の製剤で、TCAを主成分とする

PRX-T33は、イタリアのWiQo社が製造する製剤で、33%のTCA(トリクロロ酢酸)に、過酸化水素とコウジ酸を組み合わせた処方とされています。皮むけが少ないピーリングとして知られ、「コラーゲンピール」とも呼ばれます。同じWiQo社の製剤には、スキンブースターのウィコウノ(WiQo Uno)もあります。

1-2. 国内未承認であることと、医療機関での使用が前提である理由

PRX-T33は国内未承認の製剤です。高濃度のTCAを含むため、肌状態の見極めや塗布時間の判断を誤ると、化学熱傷や色素沈着につながる可能性があります。施術は医師の管理のもとで行うことが前提です。

2. PRX-T33の購入ルート|医療機関の正規ルートと個人向け通販の違い

2-1. 医師による個人輸入と輸入確認の流れ

国内未承認の製剤を医療機関で使う場合は、医師が治療目的で個人輸入し、地方厚生局による輸入確認(従来の薬監証明)の手続きを行います。医療機関向けの輸入代行を利用すれば、手続きや配送の負担を減らせます。

2-2. 個人向け通販・海外通販品をクリニックで使うリスク

PRX-T33は、個人向けの通販サイトでも見かけます。ただ、こうしたルートでは流通経路や輸送中の温度管理が確認できません。品質が保証されない製品を施術に使えば、トラブルが起きたときにクリニックが責任を負うことになります。価格の安さだけで選ばないことが大切です。

2-3. 仕入れ先を選ぶときのチェックポイント

項目 確認したい内容
販売対象 医療機関に限定して販売しているか
温度管理 クール便など、輸送中の温度管理が行われているか
継続供給 在庫が安定しており、コース施術の途中で切らさないか
情報提供 輸入手続きや製品情報について相談できるか

3. マッサージピールの偽物の見分け方

3-1. パッケージ・ロット番号・使用期限を確認する

届いた製品は、外箱とバイアルのロット番号・使用期限が一致しているか、印字がかすれていないか、封が開けられた形跡がないかを確認しましょう。以前に仕入れた正規品と比べて、パッケージのデザインや文字の書体に違いがないかも見ておくと安心です。

3-2. 極端に安い製品に注意したい理由

相場より大幅に安い製品は、偽物や使用期限の近い在庫品、温度管理されていない製品である可能性があります。仕入れ価格は、品質管理にかかるコストも含めた金額だと考えましょう。

3-3. 届いたときのチェックリスト

・クール便で届いているか、到着時に箱が冷えているか
・外箱とバイアルのロット番号・使用期限が一致しているか
・バイアルの破損、液漏れ、変色がないか
・入数(4ml×5本)がそろっているか
・ロット番号と入荷日を台帳に記録したか

4. PRX-T33の保管方法と使用期限の管理

4-1. 開封前は冷蔵保管が基本

PRX-T33は、メーカーが冷蔵(2〜8℃)での保管を推奨しているとされています。Medixorでは、国内配送をクール便で行っています。到着後は速やかに冷蔵庫へ移し、添付文書の条件に従って保管してください。

4-2. 開封後の扱い

開封後のバイアルは、空気や雑菌に触れることで品質が変わる可能性があります。開封後の使用期限は添付文書で確認し、開封日をバイアルに記録しておきましょう。予約の組み方を工夫して、開封したバイアルを早めに使い切るのが理想です。

4-3. 在庫管理の工夫

使用期限の近いものから使う「先入れ先出し」を徹底し、入荷日・ロット番号・使用日・使用患者を記録しておくと、万一のトラブル時にも追跡できます。

5. マッサージピール1本の使用量と原価計算

5-1. 1回の使用量の目安

医療機関の公開情報では、1回の施術で使う量は全顔で約1.0〜1.5ml、首や手の甲はそれぞれ約1.0mlが目安とされています。肌の状態や施術者の手技によって使用量は変わります。

5-2. 4ml×5本(1箱)で何回施術できるか

施術部位 1回の使用量の目安 1本(4ml)あたり 1箱(4ml×5本)あたり
全顔 約1.0〜1.5ml 約2〜4回 約10〜20回
全顔+首 約2.0〜2.5ml 約1〜2回 約5〜10回
首のみ・手の甲のみ 約1.0ml 約4回 約20回

1箱あたりの回数は、1本ごとに使い切る前提で計算しています。たとえば全顔に1.5ml使うと、1本から2回施術して1ml残ります。この残りを廃棄すれば1箱で10回、残りを次の施術に回せれば最大13回程度になります。残液の扱いは、開封後の使用期限の範囲内で判断してください。

5-3. 原価計算の考え方

1回あたりの原価 = 1箱の仕入れ価格 ÷ 実際に施術できた回数
例:1箱で全顔を20回施術できれば、1回あたりの原価は「仕入れ価格の20分の1」。
1本ごとに残液を廃棄して10回しか施術できなければ、「仕入れ価格の10分の1」となり、1回あたりの原価は2倍になります。

原価を下げる一番の近道は、仕入れ価格の交渉よりも、廃棄を減らすことです。開封したバイアルを同じ日のうちに使い切れるよう、施術予約をまとめるなどの工夫が効果的です。

5-4. 施術価格を決めるときの考え方

価格は、薬剤の原価に加えて、施術時間、スタッフの人件費、アフターケア用品の費用も含めて設定します。価格を院外に表示する際は、医療広告ガイドラインに沿って、未承認医薬品であることや主なリスク・副作用もあわせて記載してください。

まとめ

1. PRX-T33は国内未承認の製剤で、医療機関での使用が前提
2. 購入は医師による正規ルートが原則。個人向け通販品は品質を確認できない
3. 届いたらロット番号・使用期限・温度を確認し、台帳に記録する
4. 全顔1回約1.0〜1.5ml。4ml×5本で約10〜20回が目安
5. 原価を下げる近道は、開封後の廃棄を減らすこと

施術の頻度やプロトコルについては、ジャルプログローピールとマッサージピールのプロトコル設計の記事もあわせてご覧ください。Medixorでは、PRX-T33 マッサージピール(4ml×5本)を医療機関向けに取り扱っています。

注意事項・免責事項
本記事は医療従事者向けの情報提供を目的としており、一般の方への治療推奨ではありません。記載の薬剤には国内未承認のものが含まれます。薬剤の使用は必ず医師の診断と処方のもとで行ってください。
本記事の使用量・施術回数・原価計算は、医療機関の公開情報や一般的な考え方をもとにした参考情報であり、効果・安全性や収益を保証するものではありません。効果には個人差があります。使用前に最新の添付文書をご確認ください。
薬機法・医療広告ガイドラインの解釈・運用については最新の法令・通知を確認するとともに、必要に応じて専門家にご相談ください。
監修
Medixor編集部
美容医療クリニック向け会員制プラットフォーム。国内外の美容薬剤情報・仕入れ実務・薬機法対応コンテンツを発信。
Instagram:@medixor_gogo55
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